ACという生きる力ー自分の専門家になるー無料ニュースレター
AC(アダルト・チルドレン)という生きる力 ー自分の専門家になるー 無料ニュースレター
ACとは?
心理学博士の西尾和美は、期待が大きく厳しい家庭、はんたいに無関心な家庭、または、トラウマなどを経験した家庭などで子ども時代を過ごした大人であると述べています。
彼ら彼女らの特徴として、多彩でとてもよい子、勉強家ですが,心の傷に自分の言葉,行動が大きくコントロールされていて対人関係やアイデンティティ(自分が自分であるという認識や感覚)にくりかえし困難を抱えることがあります。
例えば、これまでずっといっしょう懸命がんばって生きてきたが、
なんだかいつもどこか生きづらいと感じている。
仕事や生活が楽しめない。
慢性的な悲しみや怒りから抜け出せない。ひどく落ち込むことがある。
孤独を感じている。いつも批判されているように感じる。
誰にも愛されていないように感じる。妻や夫、子どもを愛しているかわからない。
自分の居場所がわからない。
また、対人関係のトラブルを繰り返してしまう、親密な関係に依存してしまう、
誰かの世話焼きをしていないと不安である。お酒や薬物、買い物、インターネット、ギャンブル、食べ物などへのアディクションがある。
また、腰や首などに慢性的な身体の痛みがある、うつ、難聴、不眠症などの身体症状がある。
さらに、くりかえし同じような夢を見る、悪夢を見るなどのパターン。良い人であらねばいけない、幸せでなければいけない、ポジティブでなければいけないという考えにとらわれている。
突っ走るように生きている。もうしんどいので、変わりたいけど本当は何をしたいのかわからない。
「頭ではわかっているけれどやめられない」、一歩、踏み出せない。自分が何に向いているかわからない。などの特徴や傾向があげられます。
しかしながら、それらは固定された病気や症状の理論ではなく、精神科医の斎藤学によれば、現代社会にあり誰でも覆う厳しい自己監視システムが背景にある、職場の人間関係や、恋愛などの悩みと、「自分がわからない」「死にたい」という鋭い自己否定とは質的に違うものではない。
自己評価に混乱していて、セラピーを必要であるかは、子供時代に受けたトラウマの質と量によってきまるかもしれない。人はだれでも程度の差があり完全には家族トラウマからまぬがれてはいないし、誰でも自己否定を抱えていると述べています。
<引用文献>斎藤学 自分のために生きていけるということ
近年の「自分探し」本、セミナー等の隆盛は、現代社会の要請(他人と同じように幸せでなければいけない等)に自己を見いだせず“生きづらさ”を抱えている大人が少なくないことを示唆しているようです。
ここでは、ACとは、傷ついたままの組織や家族の影響から自身の生活や仕事、人間関係に生きづらさを体験している状態を理解するためのひとつのコンセプト・自覚として定義します。
病気や自分を嫌うためのレッテルのようにあつかうことではありません。
ACという自覚をつかって探索する道とは、自分らしい生き方を見つけるための冒険であるという視点を持つことです。私たちはこの自覚を自己探求の機会としての旅をはじめることができるのです。
ほんとうの自分自身を見つけたいと思っているAC〜自分を探求したい方に読んでいただきたいのです。
家族とAC研究室 臨床心理士/カウンセラー 明石郁生
配信記事
- 自分自身を自覚するコンセプトとしてのAC
- コロナ禍で長らくお休みしていました(リアル)グループワークをぼちぼちとはじめていこうと思っています。
- 変化や回復への「抵抗」とは、ワークやカウンセリングがすすむがゆえに表れます。
- ACを対象とした個人カウンセリングと集団心理療法の併用を実践研究してます。
- 皆と同じでなくていいのです。私たちは他人になろうとする時に苦しむのです。
- 未解決、未達成の苦しみを生み出すしくみに気づくことはACカウンセリングにおいてひとつの着地点と言えます。
- 波と風が遠い海洋を思い起こさせる湘南ビーチです。
- さて、ACの回復とは人間関係の変化と言えます。その人間関係には「自分自身との関係」が含まれます。
- さて、この夏に、「ACを自覚しているおとなたち」むけのミニミニエクササイズなどをひとつ。
- 「不安」とは、良くない感情なのではありません。「自分のもの」として気づくことで、自分を守る力や他者と親密になる力となるのです。