
PROFILE
やましたひでこ公認断捨離🄬チーフトレーナー
人生には、何度かターニングポイントがあるものです。
JAL客室乗員部退社後、1989年末期癌の父と「ゲルソン療法(癌の食事療法)」に取り組むため渡米。このことが、栄養学や心理学にかかわるきっかけになりました。
米国滞在中、ロジャーウイリアムス博士の提唱する「分子栄養学」を学びました。
実際に食事療法で寛解してゆく父や患者さんを目の当たりにし、食(栄養素)の力を痛感。さらに博士の書籍の最後に「良い栄養とその可能性全部について、今、熱心に世界中に広めることを希望します」と記されたメッセージに突き動かされ、帰国後は、アメリカ癌コントロール協会を立ち上げ、栄養コンサルタントとして、学校を始め、全国津々浦々、栄養の大切さを伝える講演活動・啓蒙活動をかなり熱心に行いました。
同時に、約5年間約2000名の患者さんの健康相談・栄養サポートをボランティアで行わせていただきましたが、これが多くを学ぶ機会となりました。
病気の回復には様々アプローチがあります。
特に心理的なサポートは不可欠だと考えていた時に、心理療法「サイモントン療法」に出会いました。病気は結果として、まず絶対に日本に伝えたいと思い、熱烈アプローチをすること2年、1997年提唱者O・カールサイモントン博士(通訳として川畑のぶこさん:現在サイモントン療法協会代表)を日本に招聘することができました。
次のターニングポイントは、2002年~2013年、パートナーの医師とクリニックを開設し、デトックス療法、食事療法、サイモントン療法など、基本的に薬だけに依存しない統合医療に取り組んだことです。発達障害の治療に関わることになったのもその時からです。
その最中2010年、親友の川畑のぶこさんから「断捨離」のことを聞きました。
ただ、他人軸にどっぷり根を張って生きていた私には、この機運が掴めませんでした。
やっと理解し、断捨離トレーナーになることを決心した2013年、いきなり人生が大きく変わりました。なんとまぁ、夫が私の友人と恋仲になり家出。つまり断捨離されました(笑)子供と犬と患者さんとスタッフ、おまけに彼の多額の借金まで背負う羽目に。
ところが、悲劇にも思えたこの強制大断捨離が、人生最大のターニングポイントになり、私の人生はそこから大きく変わりました。
今、私が伝えたいことは『断捨離で機嫌よく身体革命』ができるということ。
健康関係の仕事について約32年になります。
今現在は、断捨離トレーナーと、発達障害の治療に関わる仕事に就いています。
「断捨離」と「発達障害」・・・全く関連のない2足の草鞋を履いていると思われがちですが、そうではありません。
断捨離のメッソッドは、発達障害の改善にとても有効に機能しています。
なぜなら断捨離は「モノの片付け」ではなく、「命を生かす」ための手段だからです。
さて、医療者でもない私が、なぜ発達障害の子どもたちに関わっているかということですが。
私は、たまたま父の末期がんの治療で渡米した際に、栄養を学び始めました。そのことから、長く医療関係の仕事に従事することになりました。
特にこの約17年間は、医師であったパートナーが発達障害を専門としていたことから、発達障害の栄養指導や心理的なサポートに関わるようになりました。
パートナーと別れた今でも発達障害に関わり・・・恐らくこれからもずっと関わる理由は、発達障害は改善する可能性があるということを知っているからです。
日常の生活の中で、少しだけ食事や子供たちへのアプローチを変えるだけでも変化が得られ、それが家族の健康にもつながることを知っているからです。
そして私も、アスペルガー症候群の手強い娘(笑)と生きてきた一人の母親ですから、子供を想い悩む母親の気持ちは・・・わかります。
子どもたちは、運が悪くて発達障害をもって生まれるわけではありません。
発達障害は、原因があっての結果です。
そこからアプローチをすれば、子供たちの問題行動は改善する可能性があります。
ところが、日本の医療においては「発達障害は改善しない」という前提で治療が施されます。
神経をブロックし、症状を抑え込むために薬を投与するという治療と、あまり役に立たない食育が通常療法です。やがて薬の副作用に苛まれ、それが根本的な健康を害する結果を招くことは少なくありません。
一方海外では「改善する可能性がある」という前提で、様々なアプローチが提供されています。
私が取り組んできたのは、もちろん後者です。
近年「発達障害」は、100人にひとり(1クラスに2人)と、私が関わり始めたころと比べても、恐ろしい勢いで急増しています。
私は、断捨離をベースにした発達障害へのアプローチこそ、次の世代を担う子供たちを守ることであり、如いては地球を守ることに繋がっていると考えています。
なぜ、改善する方法が存在しているという事実に、国は目を向けないのでしょうか。
製薬会社との癒着もあるかもしれませんが、何より患者さんが声を上げないからなんです。
仕方がありません。発達障害において、日本は「情報鎖国」と言われているように、声を上げるだけの情報が提供されていないのですから。
発達障害の原因は多岐にわたるため、未だ解明はできていませんが、他の生活習慣病と同じように、改善の可能性があるということは事実です。
それを学ぶことは、生まれる前に予防ができるということでもあります。
私が学んできた論文と経験からの情報ですが、発達障害における問題行動には、必ず原因があります。それは遺伝的要因と環境的要因です。
遺伝的要因があると必ず発症するかというと、実はそうではありません。
環境的要因が整うことで発症しないこともあり、ただの個性として、むしろ際立った才能が発揮されることさえあります。
この環境的要因を整えるのが、「断捨離」です。
問題行動を引き起こす原因を「断捨離」することです。
大切なことは、薬を「入れる」前に、悪さをするモノを「出す」ことです。
断捨離は「モノを捨てること」ではありません。
目の前のモノと向かい合い、そのモノが「必要か、不要か」「適切か、不適切か」「快適か、不快か」、思考・感覚・感性を総動員して、選択と決断を繰り返す実践的トレーニングです。その結果「自尊心」が育まれます。
目に見えるモノには、目に見えない悩みや考えが張り付いています。
人生がうまくいかないとき、私たちは必ず「捨てられない何か」を心に抱えています。
私が関わってきた発達障害のお子さんを持つ親の多くは、ネガティブな意識(心のガラクタ)を抱えています。
「発達障害という病名がついたら、それだけで子どもの未来はない」「この子はダメな子」「子どもの将来に希望はない」「子どもは人に迷惑をかける」「自分が死んだら子どもは一人で生きてゆけない」「こんなはずではなかった」「私のせい」「どうして私ばっかり」
自分の理想とするようなお子さんと比較しては、自分や子どもの人生を悲観し苦しんでいます。
更に、そのネガティブな心理状態で子供に接し続けています。
その不機嫌さは、改善どころか逆に症状を悪化させているように感じます。
混乱した状況に置かれている方の住まいはというと・・・大抵は混乱しています。
「部屋は心のカタチ」・・・心理状態は生活空間に現れています。
多くの場合、心理から変えてゆきますが、断捨離はまず空間からアプローチをします。
実際に、混乱した空間で健全な精神状態を保つことは困難です。
それどころか、不健全な思考を強化させてしまいます。
空間が変化すると、意識は必ず変化します。
というのは、思いが張り付いたモノと向かい合い、不要・不適・不快なモノを捨てるという行動は、同時に不要・不適・不快な思考を捨てるトレーニングになっているからです。
親の心理状態、空間のエネルギー、言葉のエネルギーは、体や脳にとても影響を及ぼしています。
最も重要なことは、確実に可能性があることに、とにかく行動してみることです。
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