★★ 松木さんからのメッセージ ★★
祈りの歌をうたう。歌に生命を吹き込む
~大地の鼓動(ハンドドラム)を感じ、いのち・祈りの歌をうたう~
先日、森の中でプログラムを行った。おとなもこどもも参加できるワークキャンプだった。
こどもたちは手にナイフを持ち、竹をひたすら削っていた。本格的な弓矢を作っていた。
無心に削っている姿を背後から見るのが好きなんだ。背中がね、なんか頼もしい。背中に気力がみなぎっている。
ボクはそれを見るのが弓矢を教える時の楽しみなんだ。
真剣、本気、無邪気・・・それが全部ぜんぶ好きなんだ。
全部光を放っている。自然だね。自然はね、すべて光を放っている。それぞれが、それぞれの光をね。
こどもたちが光を放つその横で、おとなたちも光を放っていた。
そこはまだほとんど人の手が入っていない森だ。
平らな所がないので、ほんの少し森に手を加えて平地を作ろうとしていた。
工具で斜面をならし土留めにする丸太を重ね、杭をカケヤ(大きなハンマー)でうっている。
渾身の力を込めて。日頃、込める力の入れ方ってしてないでしょ・・・。
だから込めると、その後すごくすがすがしくなる。新鮮な空気が体内にめぐるから・・・。
杭を打つ瞬間に「ハッ」と息を吐きだしたら、吐いた分だけ森がくれた新鮮な空の気が入ってくるから・・・。
自然だね。自然を取り戻している。自然だとおとなもこどもも光を放ちだす。
集中していた手を止めて、休憩に入る。
コーヒーを一口「ゴックン」と飲むと自然に「ハァ~」ってため息が出てくる。
ちょっと前から溜め込んでいたあんなことやこんなことも一緒に「ハァ~~」って出てくる。
すると、周りの自然の風景が五感全てを通して心の中に静かに入ってくる。
山々は色づき、鳥たちはそれぞれの歌を歌っている。それぞれの生命はおもいおもいに自己表現している。
自然だね。自然はね、良いも悪いも、正しいも誤りもなくどっちに片寄ることなく語っている。
表現している。動いている。生きることと同じくらい死ぬことも自然の中の大きな一部として。
当たり前のこととして自然に受け容れている。呼吸と一緒だね。
吸ったら吐くようにね。吸ったまま吐き出さない、息をひそめたり、止めたり、溜めたりしないんだ。
考えることに日々忙しい人間には気づかないかもしれないけど、大地は人間にはきこえないくらい高――い音や低――い音で実はいつも鼓動を打っている。まるでドラムビートのようにね。それに呼応する様にすべての生命は躍動し、流れ、巡り、変化し続けている。これが自然だね。
僕は知ったんだ。太古の昔、自然の中で生きてきた人間が、その自然のもつ力や宇宙のもつ力、大いなる循環と創造のチカラ、そしてそれらの「そのようになろう」とするこころと自身の意志を絡ませながら生きる人生の営みの中からあみだした最も偉大な発見が「祈り」という自己一致の方法だ。その人が声を宇宙に向かってそのすみずみまで送るための乗りものが歌であり、その歌に生命を吹き込むのがドラム(太鼓)のビートなんだ。
マザーアース・エデュケーションは30年という長きにわたって、自然や大地のチカラと、またその背後に動く宇宙のチカラや流れの中で活きる個を育むことを使命とし、プログラムを展開してきました。
そんなボクは、今・・・ちょっと息苦しい。自然の生命がそれぞれ自己表現する中で、人間だけが妙に不自然になっている。何かにおびえ、恐怖と不安が自然に発せられる声を止めてしまっているようで。つながりからどんどん分離していくような。そうでないといけないような。
ボクはこんな時だから先人たちがやってきた様に、ささやかな「祈り」の場を作りたいです。
祈りを運ぶ歌をうたいたいです。歌に生命を吹き込むドラムづくりの場を身近な自然の中で作りたいです。
マザーアース・エデュケーション
松木 正
■スケジュール■
★ホッカヘイ(ドラムを叩いてラコタソングを歌う会)
2020年11月14日(土)
17:30 会場集合
18:00 ホッカヘイ~♪
20:00頃 終了 ~ 解散
★「4名限定インディアンドラムづくり」を希望される方は、MEGまで直接ご連絡ください。
9:30 会場集合
10:00 ドラム制作スタート ~ ドラムを乾かす ~ 終了予定
※お昼ご飯(弁当持参でお願いいたします)
参加費:55000円(ドラム材料費、製作費、場所代、運営費、保険代など)